こんにちは、技術開発ユニットの三浦です。
この前子どもと近所を歩いていた時に、八百屋さんでパイナップルが丸々一個売られているのを見つけました。「食べてみたい!」というので買ってみたのですが、どうやって切ったらいいのか分からず、帰り道不安で一杯でした。しかし、家に帰ってインターネットで調べて試してみたら、思っていた以上に簡単に切って食べることが出来ました。
これからパイナップルが我が家の食卓に並ぶことが増えそうです。こういう出会いをセレンディピティというのかも、と思いました。
少し前ですが、はんだ付けにチャレンジした話をさせて頂いたことがありました。
なんとか電気が通る回路を作ることが出来たのですが、一度はちゃんと詳しい方に教えて頂きたいな、と考えていました。
そしてこの度、私たちのチームが普段お世話になっている、DMM.make AKIBA様で「はんだ講習会」を開いて頂き、メンバー数名と一緒に講習を受けてきました。講習会でははんだ付けのやり方だけでなく、電子工作に必要になる様々な機器の扱い方も教えて頂きました。
せっかく貴重な体験をしたので、この場を借りて、どんな内容でどんなことを学んだかをお話させて頂きます。
「はんだ講習会」の内容
作業台の上にはご覧のように色々な機器が用意されていて、講習を通じて「何をする機器なのか」「どうやって使うのか」を教えて頂きました。自分なりに理解した内容を書いてみます。
テスター
電圧や抵抗の大きさを測定出来ます。また、回路が通電しているかを確認することも出来ます。はんだ付けを して回路を作ったけど思ったように動かない時、部分部分で通電しているのかの確認や、想定通りの電圧が流れているのかのチェックに使います。
はんだごて
はんだ付けに欠かせないはんだごてのコテ先の種類も、色々あることを知りました。
この日使ったコテ先は、先端がとがっていないタイプでした。
よくお店で見かけるのは、鉛筆のように先がとがったものが多いのですが、先がとがっていない方が熱を伝えやすく、糸はんだによく熱が入り溶けやすい特徴があるようです。用途によって使い分けるのが良いと思いますが、この日作ったそこまで細かくない回路であれば、とがっていないタイプのほうが作業がしやすいと感じました。
また、はんだこてをしまう時は、コテ先をスポンジなどできれいにした後に、少しはんだを付けておくことを知りました。使い始める時も同じ手順を行うことで、はんだが乗りやすくなります。
糸はんだ
今回使ったはんだは糸はんだ、というものでした。針金みたいですが、中はマカロニのように空洞になっていて、そこにフラックスというものが詰められています。フラックスの役割ははんだ付けをする金属の表面をきれいにしたり酸化を防ぐことで、はんだを付けやすくすることにあります。
フラックス
糸はんだに含まれるものに加え、金属の表面に塗布するタイプのフラックスも使いました。はんだを付ける前に、付ける場所にちょっと塗っておくと、きれいにはんだが付けられるそうです。
低周波発振器
交流電圧を発生させる機器。ダイヤルを回すとその周波数を変えることが出来ます。
周波数を上げるにつれ、LEDの点滅頻度が細かくなっていき、ある程度まで上げると肉眼では点滅を認識することが出来なくなりました。家やオフィスで使うコンセントに流れてくる電気も交流なので、蛍光灯も目に見えない速度で点滅しているんですよね。
オシロスコープ
交流電圧を波形で可視化する用途で使用しました。他にもたくさん機能があるようで、オシロスコープだけでも1冊の本が書けるそうです。
(直流)安定化電源
任意の電圧や電流を流すことが出来る機器です。これを使って正確な電圧・電流の直流の電気を回路に流したりしました。
講習を通じて
やっぱり詳しい方に一度しっかり教えて頂くと、「やっていいこと」「やってはいけないこと」がクリアになり、少なくとも自分一人で今後作業をするための基礎が出来たと思います。上手にはんだ付けを出来るようになるためにはもちろん練習が必要ですが、その練習をするための基礎が出来たことは、とても大きな収穫でした。
また、今回作ったのは赤・緑・青のLEDを光らせる回路だったのですが、私が作ったものは、そのうちの1つのLEDが光らない問題がありました。その問題を、テスターなどの機器を使って原因を特定し、修正していく様子はソフトウェアを開発する際のデバッグ作業に通ずるものがありました。
今度は一人でもっと上手に作れるようになりたいと思いました。その際には以下の点を意識しようと思います。
- 基盤やパーツをマスキングテープを使って固定すると、はんだ付け中にグラグラ動かなくてやりやすい! なので、作業をする前にマスキングテープを用意しようと思います。
- 思っていた以上にはんだ付けはリカバリが効くことが分かりました。例えばLEDを付ける方向を間違えても、はんだを一度溶かして付け直すことが可能です。 なので、手元にあるパーツを繰り返し使って練習回数を増やそうと思います。
まとめ
ということで、今回は「はんだ講習会」を通じて色々なことを学んできた話をご紹介させて頂きました。これからははんだ付けすることを恐れることなく、色々なパーツを試してみて、IoTの取り組みをブーストしていきたいと思います!