CCCMKホールディングス TECH Labの Tech Blog

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GPTsから見た今後のChatGPTへの期待

こんにちは、CCCMKホールディングスTECH LABの井上です。

11/7にChatGPTの大幅なアップデートと発表がありました。
その1つにGPTs(GPT Builder)というのものがあります。
もうすでに色々と記事も出回ってるので興味ある方はお試し済みかと思います。

別でネーミングするのであれば「簡単RAGシステム_チャットボット作成ツール」でしょうか。
ファイルを作成画面でアップロードするとその内容を元に回答を生成することができるようになります。
都度のアップロードが必要になりますが普通のGPT-4のプロンプトからも同様なことはできます。
ちなみにGPTsで作ったチャットボットから生成された内容は、普通のGTP-4でファイルアップロードしたものもほぼ同じでした。 さらにいうとlangchain+ベクトルDBの生成内容もほぼ同じでした。 なので見えない部分でオリジナルのロジックが入るといったような付加価値はないようです。
しかし、とても簡単に非エンジニアでもRAGが作れるようになったところは進歩だと思います。

プラスアルファの機能としてはActionsというものがあります。こちらもGPT Builderの画面から設定するものになります。 これはプロンプトや生成された回答内容から必要に応じて適切なAPIを判断して呼び出すというものでfunction callingそのものかと思います。
※function callingについては以前にも下記の記事で書いております。 techblog.cccmkhd.co.jp

そしてfunction callingはプラグインの仕組みそのものです。 ということはプラグインはGPTsに置き換わるのでは?と思っていたら、ChatGPTの公式ドキュメントにそう捉えられるようなことが書かれてました。

https://platform.openai.com/docs/actions

(GPTマーケットプレイスは、プラグインストアに取って代わります。GPTマーケットプレイスの展開に伴い、私たちはさらに多くの情報を共有する予定です。)

ここでいうGPTマーケットプレイスは今回発表のあったGPT Storeのことかと思います。 ここでGPTsで作ったチャットボットを購入・利用できる仕組みのようです。 個人的には今のところあまり大ブレイクの予感がしないのですがどうなるのでしょう?

私もプラグインの開発をしようと思いWaiting Listに登録中ですが開発することなく終わりそうなのは残念です。

Actionsも試したかったのですが外部から簡単に疎通できるAPIサーバーが手元にないため保留にしました。 せっかくなので一歩踏み込んで検証用のAPIサーバーも提供さるるといいのに、と思いました。

GPTsで作成されたチャットボットの使い手の方に視点を移すとCHATGPT Plusユーザしか使えないのは課題だなと思います。
例えば弊社であればTポイントや会員登録についての問い合わせが多いのでこのチャットボットを作ってホームページに掲載できればとても便利です。
しかし、CHATGPT Plusユーザしか利用できないのでそれは実現できません。 利用は誰でもできて提供者側に従量課金(API課金等)ができるような仕組みがあれば便利だなと思います。 (普通にRAGを構築すれば済む話でもありますが、非エンジニアでもできるという意味で)
あと、現状では利用者を限定するにはチャットボットを非公開にしてURLを知らせる仕組みしかないのも使い勝手が悪いかと思います。セキュリティの担保には不十分でしょう。社内限定の利用なども考えるとここは認証機能等がほしいところです。
先に課題だけ書いてしまいましたが、使い勝手のいいチャットボットが簡単にシェアできるようになったことは大きなメリットだと思います。

個人的にはChatGPTには究極のローコード/ノーコードツールになってもらいたいと考えているのでGPTs含めChatGPTの今後の進化が楽しみです。